コラム

[ひとり旅研究家のサイクルツーリズム通信]旅先で自転車に乗り観光をする「着地型自転車旅行」

旅先で自転車に乗り観光をする「着地型自転車旅行」

こんにちは、「ひとり旅研究家」の秋山友志(あきやまともゆき)です!

前回は、「サイクルツーリズム」について簡単に触れましたが、今回は主に旅先(観光目的地:着地)で自転車に乗って観光する「着地型自転車旅行」について触れていきたいと思います。

私は学生時代に自転車を使って、日本一周やアメリカ西部の国立公園巡りのひとり旅をしました。このときは、自転車を旅先に向かうための旅の移動手段として使いました。

アメリカ西部の国立公園巡りをした時に、予定していた計画とは違いスケジュールが大幅に遅れてしまいました。途中、長距離バスに自転車を載せて(輪行をして)、目的地の街や国立公園に着いてからは周辺散策し、自転車で行けるところまで行ってみました。

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「着地型自転車旅行」をしてみたアメリカ西部の国立公園巡りの一枚(グランドキャニオン国立公園にて)

このときに、何も旅先まで自転車自体で行く必要がなく、自転車を旅先までに運び(輪行して)、着いた旅先で自転車に乗って、街の周辺や行ける距離を自転車で走るという旅行のスタイル(つまり「着地型自転車旅行」)も悪くはないと感じました。

実際、アメリカの西部では、隣町まで数十マイル(自転車で数時間)ということは珍しくなく、隣町まで自転車で移動するにも大変だった記憶があります。

世界の観光都市でも「サイクルツーリズム」に力を入れている?

私の学生時代(十数年前?)の自転車旅の話はさておき、現在では、次の旅先(目的地)までバスや電車を使って行き、旅先に着いたらそこで自分の輪行した自転車や借りた自転車に乗って、観光がしやすくなっている街や観光地はたくさんあります。

例えば、2012年にオリンピック・パラリンピックが行われたイギリス・ロンドン市では、まちづくりでの自転車政策が進められています。主に、以下の3つがその特徴です。
①コミュニティサイクル事業(通称「ポリスバイク」)を展開し、市内600カ所以上のポートがある
②ロンドン市の中心部と郊外を結ぶ「自転車スーパーハイウェイ」を整備し、自転車レーンが計約900キロメートルに及ぶ
③ロンドン市の一部の特別区を自転車特別区として、自転車の利用を促進させている
(参考文献:馬場直子(2014)『自転車に冷たい国、ニッポン ―安心して走れる街へ』岩波書店(岩波ブックレット)

このように、ロンドン市のような国際的な観光都市でも自転車の活用が進められ、もちろん私たち日本人の観光客も「ポリスバイク」や「自転車スーパーハイウェイ」を使うことができます。実際、海外ではロンドン市のように、観光客が旅先で自転車を使って観光ができる都市や観光地が増えているのです。

世界の観光地や日本の街でも自転車に乗っている観光客をたくさん見かける、そんなことが当たり前になる日もそう遠くはないのかもしれませんね。

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日本の都市でもコミュニティサイクルの活用が進められている(横浜市の「baybike」)

次回からは、「サイクルツーリズム」を積極的に進めている国・ニュージーランドの事例をご紹介したいと思います。
(文・写真提供:秋山友志)

akiyama.jpgプロフィール
秋山 友志(あきやま ともゆき)1978年、横浜市生まれ。学生時代に、自転車での日本一周やアメリカ西部国立公園巡りなど、国内外の「ひとり旅」を経験。大学卒業後、NPO職員、高校講師、旅行会社(H.I.S.など)の営業を経たあと、ニュージーランドに3か月間留学。
2012年に着地型観光や旅行関連セミナーの企画を行う「自分と出会う旅工房」を開業し、「ひとり旅研究家」としての活動や大学や専門学校などの講師も行う。現在、横浜商科大学 商学部観光マネジメント学科 特任講師、川村学園女子大学 非常勤講師、駿台トラベル&ホテル専門学校 非常勤講師。
自分と出会う旅工房facebookページ
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自分と出会う旅工房Webサイトhttp://j-tabikobo.com