コラム

[走れ!自転車天国]ツアー・オブ・ニュージーランド編 その6

ツアー・オブ・ニュージーランド編 その6

photo_07.jpg

フォトグラファーの下城英悟です。ツアー・オブ・ニュージーランド編、今回は「その6」です。

ファンな、楽しいイベントであると同時に競技の側面もしっかり持っているので、「ツアー・オブ・ほにゃらら」の名に恥じないツアー・オブ・ニュージーランドです。連日のライドステージは、頑張らなくても達成可能な程よい塩梅の制限時間が設けられています。と同時に、参加選手別に正確にタイム計測と集計がなされ、しっかりと順位も発表されます。

前回までの「自転車天国」はこちら
ツアー・オブ・ニュージーランド編 その5
ツアー・オブ・ニュージーランド編 その4
ツアー・オブ・ニュージーランド編 その3
ツアー・オブ・ニュージーランド編 その2
ツアー・オブ・ニュージーランド編 その1

アマチュアながらコンペティターな参加者も、ステージ優勝を狙ったり、最終的な賞レースを狙ったりして楽しむこともできるようになっています。競って走らなくても十分楽しめますが、最終日には、首都ウエリントンの議事堂庁舎前で本格的なクリテリウム形式の周回レースも行程に組み込まれているので、ファンライダーからコンペティターまでサイクルスポーツの魅力を幅広く楽しめるような仕掛けにも、いちいち感心していました。もちろん最終日は、こうして計測したタイムを元にいろんな賞の表彰もあって盛り上がるのです。

前回でも触れましたが、ニュージーランドは競技においても文化においても自転車先進国というわけではないのですが、それでもこういったイベントが実現できるのは、ひとえに郷土愛と、自転車愛にあふれる有志の熱意によるところが大きいと、参加して感じました。

ここで我が日本を振り返ると、自転車に乗る人口は多いですが、こと競技となるとマイナースポーツの域を出るまでには、もう一踏ん張りという印象です。そうはいっても最近では、某漫画やテレビの影響などもあり、サイクルスポーツの裾野が広がりつつあります。自転車業界の末席をお借りしている若輩ではありますが、なにより一自転車乗りとして嬉しい限りですし、来たる東京オリンピックに向け、実にたのもしい。さらに一押し、アマチュア自転車愛好家の熱いエネルギーが競技や文化、あらゆる側面で発揮されスパークしていくと、なにやらとても面白くなるんじゃないかという、無責任な予感があります。ツアー・オブ・ニュージーランドのような、アマチュアの、アマチュアによる、アマチュアのための日本縦断レース…、夢みたいですが、できないかなあ…(遠い目)

いやいや、自分が、自分達が頑張らねば。草の根ですね。

さて、一般的に個人スポーツのように思われがちですが、紐解いてみるとチームスポーツの側面が強いのが自転車競技です。チームということは、やはり装いもそろえたくなるのは自転車もいっしょ。体にフィットして、カラフルなサイクルジャージは、目にも楽しいです。一等目を引いていたのはニュージーランド空軍チームジャージ!実際現役パイロットにして、サイクリスト!そして、サイクリストにしては、マッチョな体格!それはそれは目を引いていました。かつてイギリスを宗主国としていたニュージーランドです。軍の伝統も受け継がれて、英国軍伝統の三重円のターゲットマークの赤い中心円は、ニュージーランドの国鳥・キィウィにアレンジされて洒落が効いています。午前中ワンガヌイ川に沿った50kmほどの上り基調と峠道をこなしエイドでランチを済ませた兵隊さん達も、元気にリスタート。打って変わったダウンヒルと、背を押す風が心地よい午後です。

走れ!自転車天国の過去のコラムはこちら!
https://www.curucurucycle.net/news/column/cycle-heaven

プロフィール

下城 英悟(シモジョウ エイゴ)
Photo&Videographer/Director。1974年長野県上田市生まれ。2000年より写真と映像兼務のフリーランスカメラマンとなり、各種制作業務請け負う。2010年、神保町にてスタジオGREENHOUSEを設立。自転車をこよなく愛し、専門誌への寄稿、撮影も多数。

profile_shimojo